プロフェッショナルの定義とは?

6月8日、NHKで放送されたプロフェッショナル仕事の流儀の時計職人のお話、とても感動した。高度経済成長に伴い、同郷の仲間が自動車や造船、鉄鋼など成長産業の転じるなか、ずっと時計職人として生き続ける。不遇の時代は20年も続いたという。
彼の生き方に、私は「プロフェッショナル」の本来を見る。
「プロ」の定義とは何か。その道でメシを食べることが出来ていることがプロならば、食べれなくなれば「プロ」ではなくなる。多くの場合、衰退産業から成長産業へ身を転じることで、人は生存を確保する。時代のニーズに合わせて、その役割を変えていくのである。
しかし、時計職人はそれを良し、としなかった。食える食えないは関係ない。生きるか死ぬかでもない。自分はどうしてもこれがしたい、これしかできない、だからこれをする。それが本物のプロであり自分の仕事に対する尊敬である。
映画、ラストサムライで、近代兵器に刀で立ち向かった勝元が最後に力尽き、その姿に、多くの兵士が涙した。人は食わなければ生きていけないが、これをするのでなければ生きていても意味がない。そのような覚悟を持つ人こそ、「プロフェッショナル」なのだと思う。
人材紹介会社の仕事は何か。僕は思う。この世界に「プロフェッショナル」な人材を増やすことではないだろうか。自分をきっかけに「一生涯をかけて取り組める仕事」に出逢えたならば、これ以上の喜びはない。